1月以降のセシウムの飛散について    こい

文部科学省が発表したデータによると、1月2日に福島県のセシウム値が急上昇し、セシウム134とセシウム137の合計で、400メガベクレルを超えるセシウム降下物が出ました。

 

その後もまた、1月15日にも200メガベクレルを越える数値が観測され、警戒が呼びかけられています。

 

福島だけでなく、関東一円でベクレル値が上昇していますが、数値には変動があり、上記のように2日、15日に福島で上がる日があったり、落ち着いたりしています。その原因としては、いろいろな説があります。

 

①地面に降り積もった放射性物質が風で舞い上がって、数値が上がる

 

②1月1日の地震により4号機に問題が生じている(原子炉の傾き、使用済核燃料プールの水漏れ)

 

③震災瓦礫の焼却により、数値が上昇した

 

などと言われていますが、実際のところどうなんでしょう?

 

①風で放射性物質が再浮遊するケースについては、福島第一原発の場所と風向きから、風がある日に、風下の地域が数値が上がっているわけではないようです。

 

また、②4号機が危ないという意見については、まず、4号機が2011年3月に水素爆発したのを覚えていますか?なぜ核爆発でなく水素爆発だったのかというと、2010年11月にすでに(検査のため)稼働を停止していたからです(核分裂していない状態)。

 

※運転を停止させ、核燃料を炉心から(原子炉の隣にある)使用済燃料プールに移し、冷却水によって冷却していました。が、その冷却水が流れ出て、燃料が熱くなり、燃料棒を覆っているジルコニウムが溶けて水素を発生させ、水素爆発に至りました。

 

3月の震災は運転の停止から4カ月が経過し、水素爆発にはヨウ素等は含まれていませんでした。

 

なので、今回の地震?の影響で再臨界している可能性はありますが、2010年11月から停止している4号機からは、原発外にまで影響が及ぶほど大規模な核分裂は行われていない、と考えられます。

 

そこで、可能性として大いにありうるのが、③震災瓦礫の焼却による数値の上昇です。

 

関東一円、および東北で数値の上昇が、風向きや雨と関係がなく散見されるのは、各地域の焼却場との関係がありえます。武田邦彦教授のブログでは、データをすべて持っているわけではないが、焼却のタイミングと数値の上昇が合っていると述べられています(http://takedanet.com/22012/01/4_ba65.html)。

 

③の場合、瓦礫の焼却により、セシウムが煙突から飛散します。焼却施設では、ダイオキシン等の有害物質を完全に焼却するため、800℃以上の高温で焼却するように義務づけられていますが、セシウムの沸点は671℃と、800℃よりはるかに低いので、セシウムが気化し、ガスとなって大気中に拡散します。

 

671℃からセシウムがガス化して大気中に飛散しますが、大気で急激に冷やされ、今の気温であれば、液体もしくは固体(融点28℃)になると考えられます。なので、以前と同様、ホコリや粉じんにくっついて舞っている状況なので、対策としてそのチリを吸わないために、マスクの着用はこれからも必要となるでしょう。十分に気をつけてください。

 

一度地面に落ち着いた放射性物質をもう一度飛散させるような行為は止め、行政は放射性廃棄物の処理を規制しなければなりません。

 

環境省は、放射能の汚泥、汚染土壌、汚染瓦礫、焼却灰について一般ごみと同様に扱い、埋め立て処分、リサイクル製品、発酵肥料、レンガ等の建材として、放射性廃棄物を使う方針を出しています(詳しくは、広瀬隆「東電が責任放棄、追認する国の狂気」:http://www.wa-dan.com/article/2012/01/post-234.php)。

 

(半減期を別にすれば)放射性物質は移動しているだけです。それが地表に堆積しているのか、大気中に飛散しているのか、一箇所に集められているのかを問わず、その総量は変わりません。だとすれば、人体への被害の可能性がある限り、一箇所に集めておいた方がいいに決まっています。とくに子どもへの被害が大きいことを考えれば、何よりも最優先して一刻も早く国は瓦礫の処理を規制するといった措置をとるべきです。

 

そして原発に依存しない方針を打ち出し、そのために必要な政策を実行していく必要があります。その方向にさえ進めば、できることはいくらでもあり、クリーンな安全なエネルギーのもと、今後の明るい未来を築いていけると思っています。

 

こい

 

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